(Q1)
湿布を貼ってもいいですか?
(A1)
腰痛や肩こりなどで、湿布外用薬を貼っている方も多いかと思います。
病院でも、痛み止めとして非常によく処方されているようです。
ですが湿布はお勧めしません。湿布を貼っていることで、逆に症状を悪化させているのではないかという方を数多く見てきたからです。
湿布に含まれている痛み止め成分は、交感神経を緊張させることによって一時的に患部の「血流を抑える」「炎症を抑える」効果があるのですが、同時に「血管を収縮させる」という作用もあります。
血管が収縮すると、血液の流れ・リンパの流れが低下してしまいます。
血液やリンパの循環こそ、体が自らの悪い場所を治そうとする時に必要不可欠なものです。
血液循環を良くすると、痛みを引き起こしている物質がどんどん流れ出てゆきます。
また、その血液から供給される栄養によってどんどん組織が修復されていくのです。
つまり、湿布外用薬はそれと真逆のことをやってしまうことになるので、回復を長引かせてしまう結果になるのです。
急性の症状で「湿布を貼ることによって劇的にラクになる」という場合は除きますが、例え使うとしてもせいぜい数日程度に留めておいた方が無難です。基本的にはギックリ腰や寝違えなど急性の症状の場合は湿布ではなくこまめなアイシング(保冷剤等で20分間冷やして1時間外す)が効果的です。
慢性の症状で「効いているような気がする」「効いているんだかどうだかわからない」、だけど惰性で継続的に貼り続けている・・・その場合、当院では湿布をなるべく使わないようにお勧めしています。
慢性の症状では、基本的にカイロ等で温めると良いでしょう。
(※ ただしお医者様に「貼るように」と言われた場合は、お医者様の指示に従ってください。)